「ホットフラッシュがつらい」「夜眠れない」「気分の波が激しくて困っている」——更年期の症状は人それぞれですが、毎日の生活に大きく影響しますよね。そんな方に注目されているのが、ハーブティーを使ったセルフケアです。薬に頼る前に、自然の力で体を整えたいと考える方が増えています。この記事では、更年期の症状別におすすめのハーブティー7種と、効果を最大限に引き出す正しい飲み方を詳しく解説します。
更年期におすすめのハーブティー7選|症状別早見表

更年期の症状は多岐にわたるため、まずは自分の症状に合ったハーブを素早く把握することが大切です。
以下の早見表で、代表的な5つのハーブと主な効果を確認してみましょう。
| ハーブ名 | 主な症状 | 特徴 |
|---|---|---|
| セージ | ホットフラッシュ・発汗 | 発汗抑制作用が強く、即効性が期待できる |
| カモミール | イライラ・不安感 | 穏やかな鎮静作用、飲みやすい甘い香り |
| バレリアン | 不眠・寝つきの悪さ | 自然な眠りをサポート、就寝前に最適 |
| セントジョーンズワート | 気分の落ち込み・憂鬱感 | 軽度の抑うつに働きかける |
| チェストツリー | ホルモンバランス全般 | プロゲステロン分泌を促し総合的に調整 |
ホットフラッシュにはセージ
突然の顔の火照りや大量の汗に悩む方には、セージが最初の選択肢となります。
セージに含まれるフラボノイドや植物性エストロゲン様物質が、体温調節中枢に働きかけ、発汗を抑制する効果が報告されています。
ドイツの研究では、セージ葉エキスを摂取した女性グループで、4週間後にホットフラッシュの頻度が約50%減少し、8週間後には最大64%減少したというデータもあります。
味はやや苦みのあるスパイシーな風味で、レモンを数滴加えると飲みやすくなります。
イライラ・不安にはカモミール
更年期のイライラや不安感を和らげたいなら、カモミールが最も親しみやすい選択です。
カモミールに含まれる「アピゲニン」という成分が、脳内のGABA受容体に作用し、穏やかな鎮静・抗不安効果をもたらします。
リンゴのような甘い香りでクセがなく、初めてハーブティーを試す方にも飲みやすいハーブです。
夕食後や就寝1〜2時間前に飲むと、心を落ち着かせながら睡眠の準備にもなります。
不眠・寝つきの悪さにはバレリアン
「布団に入っても眠れない」という更年期特有の不眠には、バレリアンが効果的です。
バレリアンに含まれる「バレレン酸」や「イソバレレン酸」が、脳内の抑制性神経伝達物質GABAの働きを強め、自然な眠気を誘います。
複数の臨床試験のメタ分析では、バレリアン摂取により睡眠の質と入眠時間が有意に改善したとされています。
独特の土のような香りが強いため、ペパーミントやレモンバームとブレンドすると飲みやすくなります。
気分の落ち込みにはセントジョーンズワート
更年期に気分が沈みがちな方には、セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)が注目されています。
「ヒペリシン」「ヒペルフォリン」といった有効成分が、セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、気分を高める効果があるとされています。
ドイツでは軽度〜中等度のうつ症状に対する植物薬として広く使用されており、複数のメタ分析でプラセボより有意な改善効果が示されています。
ただし、抗うつ薬や避妊薬など多くの薬と相互作用があるため、必ず医師・薬剤師に相談してから使用してください(詳細は注意点の章を参照)。
ホルモンバランス全般にはチェストツリー
更年期の複数の症状をまとめてケアしたい方には、チェストツリー(セイヨウニンジンボク)が総合的な選択肢となります。
脳下垂体に働きかけてプロゲステロンの分泌を促し、エストロゲンとのバランスを整える作用があります。
PMS(月経前症候群)の治療薬としてドイツで承認されており、更年期のホルモン変動にも応用されています。
効果が現れるまで数週間〜数カ月かかる場合があるため、継続的な摂取が重要です。
なぜ更年期にハーブティーが効果的なのか|3つの理由

「ハーブティーで本当に更年期症状が改善するの?」と疑問を感じる方も多いでしょう。
ここでは、ハーブティーが更年期に効果的とされる科学的な理由を3つの視点から解説します。
エストロゲン低下と更年期症状のメカニズム
更年期症状の根本原因は、卵巣機能の低下によるエストロゲン(女性ホルモン)の急激な減少にあります。
エストロゲンは体温調節・睡眠・気分・骨密度・血管機能など全身に関わるホルモンです。
閉経前後の数年間(更年期)にエストロゲンが急低下すると、視床下部の体温調節機能が乱れ、ホットフラッシュ・発汗が起こります。
同時に自律神経も不安定になり、動悸・不眠・イライラ・気分の落ち込みといった多彩な症状が現れます。
日本では更年期女性の約70〜80%が何らかの症状を経験しており、そのうち日常生活に支障をきたす「更年期障害」と診断されるのは約25%程度とされています。
ハーブに含まれる植物性エストロゲンの働き
ハーブティーが更年期に効果的な理由の一つが、植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)の存在です。
植物性エストロゲンとは、構造や働きがエストロゲンに似た植物由来の化合物の総称で、イソフラボン・リグナン・クメスタンなどが代表的です。
これらが体内のエストロゲン受容体に結合し、低下したエストロゲンを補うように機能することで、ホットフラッシュの緩和やホルモンバランスの安定化が期待できます。
レッドクローバーやチェストツリー、セージなどがフィトエストロゲンを豊富に含む代表的なハーブです。
ただし、フィトエストロゲンの作用は医薬品のホルモン剤より非常に穏やかで、ホルモン感受性腫瘍(乳がんなど)のリスクとの関連については現在も研究が進んでいます。
自律神経を整えるリラックス作用
ハーブティーが更年期に効果的な2つ目の理由は、自律神経を整えるリラックス作用です。
更年期にはエストロゲン低下の影響で自律神経のバランスが崩れ、交感神経が過剰に優位になりやすい状態になります。
カモミールやバレリアンに含まれる成分は、GABA受容体に作用して副交感神経を優位にし、過緊張した神経系を落ち着かせます。
また、温かい飲み物を飲む行為そのものが副交感神経を刺激し、リラックス効果を高めることも科学的に示されています。
香り成分(芳香成分)が嗅覚を通じて扁桃体に直接作用し、不安感を和らげる効果も持ちます。
医薬品・サプリメントとの違いと使い分け
更年期ケアの選択肢として、医薬品のHRT(ホルモン補充療法)・漢方薬・サプリメント・ハーブティーがありますが、それぞれ特性が異なります。
| 種類 | 効果の強さ | 作用速度 | 副作用リスク | コスト |
|---|---|---|---|---|
| HRT(医薬品) | 非常に高い | 速い | 要注意(血栓・乳がんリスク等) | 保険適用 |
| 漢方薬 | 中程度 | やや遅い | 低〜中 | 保険適用あり |
| サプリメント | 中程度 | 中程度 | 低〜中 | 月2,000〜5,000円程度 |
| ハーブティー | 穏やか | 緩やか | 非常に低い | 月1,000〜3,000円程度 |
ハーブティーは症状が比較的軽い場合や、医薬品を使う前の予防的なケアとして最適です。
症状が重い場合は必ず婦人科を受診し、医師の指示のもとでハーブティーを補助的に活用することを推奨します。
更年期の症状別|効果が期待できるハーブティー7種を徹底解説

ここからは、更年期ケアに特に有用とされる7種のハーブについて、有効成分・期待できる効果・飲み方のポイントを詳しく解説します。
セージ|ホットフラッシュ・発汗を抑える
学名:Salvia officinalis 主な産地:地中海沿岸・ヨーロッパ
セージは古くから「不老長寿のハーブ」として知られ、更年期ケアにおけるエビデンスが最も豊富なハーブの一つです。
主な有効成分はロスマリン酸・カルノシン酸・フラボノイドで、これらが複合的に発汗中枢に作用します。
2011年にAdvances in Therapy誌に掲載された臨床試験では、セージ葉タブレットを8週間服用したグループで、ホットフラッシュの頻度が最大64%減少したと報告されています。
飲み方のポイント:乾燥葉2〜3gを200mlの熱湯で5分蒸らして飲みます。1日1〜2杯を目安に、症状が出やすい午前中や夕方に飲むのが効果的です。
妊娠中は子宮収縮作用があるため使用を避けてください。
カモミール|イライラ・不安感を和らげる
学名:Matricaria chamomilla 主な産地:ドイツ・エジプト・ハンガリー
カモミールはヨーロッパで数千年の利用歴を持つ最もポピュラーなハーブティーです。
有効成分の「アピゲニン」が中枢神経のベンゾジアゼピン受容体に結合し、不安感・緊張・イライラを穏やかに和らげます。
ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)の研究では、8週間のカモミール摂取により全般性不安障害の症状スコアが有意に低下したことが示されました。
消化器系にも穏やかな鎮痙作用があり、更年期に多い胃腸の不調(腹部膨満感・便秘)にも効果が期待できます。
飲み方のポイント:ティーバッグ1袋または乾燥花1〜2gを190ml程度の熱湯で3〜5分蒸らします。就寝1時間前に飲むと、リラックスしながら眠りの準備にもなります。
キク科アレルギーがある方は注意が必要です。
バレリアン|寝つきを良くして睡眠の質を高める
学名:Valeriana officinalis 主な産地:ヨーロッパ・アジア
バレリアン(吉草根)は古代ギリシャ・ローマ時代から不眠の民間療法として使われてきたハーブです。
根に含まれる「バレレン酸」「イソバレレン酸」「リグナン類」がGABA神経系を活性化させ、入眠時間の短縮と深い眠りをサポートします。
16件のランダム化比較試験を対象とした系統的レビュー・メタ分析(Bent Sら、2006年、The American Journal of Medicine誌)では、バレリアンが睡眠の質を統計的に有意に改善する可能性があると結論づけています。
根特有の土っぽい強い香りが苦手な方は、レモンバームやパッションフラワーとブレンドした製品を選ぶと飲みやすくなります。
飲み方のポイント:乾燥根2〜3gを200mlの熱湯で10〜15分蒸らし、就寝30〜60分前に1杯飲みます。効果を感じるまで2〜4週間の継続が必要な場合があります。
セントジョーンズワート|気分の落ち込みをケア
学名:Hypericum perforatum 主な産地:ヨーロッパ・北アメリカ
セントジョーンズワートは「天然の抗うつハーブ」として世界中で研究されており、特にドイツでは軽度〜中等度うつの治療薬として認可されています。
「ヒペリシン」「ヒペルフォリン」がセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、気分を向上させる効果があります。
Cochrane共同計画の系統的レビュー(29試験・5489名対象)では、軽度〜中等度のうつ症状に対しプラセボより有意に優れ、標準的抗うつ薬と同等の効果があることが示されています。
重要な注意点:CYP3A4酵素を誘導するため、抗うつ薬・抗凝固薬・免疫抑制剤・経口避妊薬など多数の薬と相互作用します。必ず医師・薬剤師に相談してから使用してください。
飲み方のポイント:乾燥ハーブ2〜4gを200mlの熱湯で10分蒸らします。1日2〜3杯を規則正しく飲み続けることで効果が現れます。
チェストツリー|ホルモンバランスを整える
学名:Vitex agnus-castus 主な産地:地中海沿岸・中央アジア
チェストツリーは脳下垂体の黄体形成ホルモン(LH)分泌を調節し、プロゲステロン産生を増やすことで、エストロゲンとのバランスを整えます。
また、ドーパミン受容体に作用してプロラクチン過剰分泌を抑制する効果も持ちます。
更年期移行期(ペリメノポーズ)の月経不順・PMS症状・乳房の張り感などを包括的にケアできる点が特徴です。
効果が現れるまで3〜6カ月の継続が必要とされますが、長期使用のエビデンスも蓄積されています。
飲み方のポイント:チェストベリー(果実)2〜3gを200mlの熱湯で10分蒸らして飲みます。朝食前に1杯飲む習慣をつけると継続しやすいです。
ルイボス|むくみ・冷え対策&毎日の水分補給に
学名:Aspalathus linearis 主な産地:南アフリカ・セダーバーグ山脈
ルイボスはカフェインゼロ・タンニン極少で、更年期の水分補給に最適な毎日飲めるハーブティーです。
豊富なフラボノイド(アスパラチン・ノトファジン)が強力な抗酸化作用を持ち、血行促進・むくみ軽減・冷え改善に働きかけます。
カルシウム・マグネシウム・亜鉛・マンガンなどのミネラルも含み、更年期に低下しやすい骨密度維持にも間接的に貢献します。
血糖値を下げる効果も示されており、更年期以降に増加しやすい代謝異常のケアにも役立ちます。
飲み方のポイント:ティーバッグ1袋または乾燥葉2〜3gを沸騰したお湯200mlで5〜7分蒸らします。カフェインがないため、朝から就寝前まで1日3〜5杯飲んでも問題ありません。
レッドクローバー|植物性エストロゲンで総合ケア
学名:Trifolium pratense 主な産地:ヨーロッパ・北アメリカ
レッドクローバーはイソフラボン(フォルモノネチン・ビオカニンA・ダイゼイン・ゲニステイン)を豊富に含む植物性エストロゲンの宝庫です。
これらのフィトエストロゲンがエストロゲン受容体に結合し、ホットフラッシュ・骨粗しょう症予防・心血管系の保護に包括的に作用します。
複数の臨床試験のメタ分析では、レッドクローバーのイソフラボン摂取によりホットフラッシュの頻度が平均44%減少したとされています。
大豆イソフラボンよりも多様な種類のイソフラボンを含むため、より幅広い更年期症状への効果が期待されています。
飲み方のポイント:乾燥花穂2〜4gを200mlの熱湯で10分蒸らします。1日1〜2杯を目安に、継続して3〜4週間後から効果を感じ始める方が多いです。
ホルモン感受性疾患(乳がん・子宮内膜症等)の既往がある方は使用前に必ず医師に相談してください。
更年期ハーブティーの効果を高める飲み方|淹れ方・タイミング・量

せっかく良いハーブを選んでも、淹れ方や飲むタイミングが間違っていると有効成分を十分に引き出せません。
ここでは、ハーブティーの効果を最大限に高めるための具体的な方法を解説します。
基本の淹れ方|温度・抽出時間・茶葉の量
ハーブティーの有効成分を最大限に引き出すには、以下の3つの条件が重要です。
① お湯の温度:90〜95℃が最適です。沸騰直後のお湯では一部の揮発性成分(芳香成分)が失われるため、沸騰後1〜2分おいたお湯を使います。
② 抽出時間:花・葉系は3〜5分、根・種・果実系は8〜15分が目安です。抽出しすぎると苦みや渋みが強くなるため、必ずタイマーを使いましょう。
③ 茶葉の量:ティーポット1杯(200ml)に対して、乾燥ハーブ2〜3g(ティースプーン1〜2杯程度)が基本です。
抽出中はティーポットや蓋をして、揮発性の芳香成分が逃げないようにすることが重要です。
フレッシュハーブを使う場合は乾燥ハーブの2〜3倍の量(5〜8g程度)を目安にしてください。
いつ飲む?症状別ベストタイミング一覧
ハーブの種類と症状に合わせた最適な飲むタイミングをまとめました。
| 症状 | ハーブ | ベストタイミング |
|---|---|---|
| ホットフラッシュ | セージ | 症状が出やすい午前中・起床後 |
| イライラ・不安 | カモミール | 夕食後〜就寝1〜2時間前 |
| 不眠 | バレリアン | 就寝30〜60分前 |
| 気分の落ち込み | セントジョーンズワート | 朝食後・昼食後(一定時間に規則正しく) |
| ホルモンバランス | チェストツリー | 朝食前(空腹時) |
| むくみ・冷え | ルイボス | 朝・昼・夜・随時(いつでもOK) |
| 総合ケア | レッドクローバー | 朝食後または夕食後 |
複数のハーブを組み合わせる場合は、午前中と夕方・就寝前に分けて飲むとメリハリをつけやすいです。
1日何杯まで?適切な摂取量の目安
ハーブティーの適切な1日摂取量は種類によって異なります。
- セージ:1〜2杯(1日最大3杯まで。過剰摂取で神経毒性のあるツヨンが蓄積する可能性)
- カモミール:1〜3杯(安全性が高く、多少多くても問題なし)
- バレリアン:1〜2杯(就寝前1杯が最も効果的)
- セントジョーンズワート:2〜3杯(一定量を継続的に摂取することが重要)
- チェストツリー:1〜2杯(少量を長期継続が基本)
- ルイボス:3〜5杯(カフェインなしで多量摂取も安全)
- レッドクローバー:1〜2杯(イソフラボン過剰摂取に注意)
「たくさん飲めば効く」というわけではなく、適量を継続することが最も大切です。
続かない人のための習慣化3ステップ
ハーブティーは継続してこそ効果が出るものですが、「毎日飲み続けるのが面倒」という声もよく聞かれます。
ステップ1:既存の習慣に紐付ける
「朝のコーヒーをカモミールティーに置き換える」「夜のスキンケアの間に飲む」など、すでにある習慣とセットにすることで自然に継続できます。
ステップ2:好きな香りのハーブから始める
効果より先に「飲みたいと思える香り」を優先することが継続の鍵です。好きな香りでないと長続きしません。
ステップ3:飲んだ日を記録してセルフモニタリング
スマートフォンのメモアプリなどで症状の変化を記録すると、効果を実感しやすくなり、継続のモチベーションになります。
更年期ハーブティーの注意点と副作用|飲む前に知っておきたいこと

ハーブティーは自然由来ですが、「自然=安全」とは限りません。
飲む前に必ず確認すべき注意点と副作用について解説します。
薬との飲み合わせに注意が必要なハーブ
特に注意が必要なのは、セントジョーンズワートの薬との相互作用です。
セントジョーンズワートは肝臓の薬物代謝酵素(CYP3A4・CYP2C9・P糖タンパク質)を強力に誘導するため、以下の薬の血中濃度を低下させます。
- 抗うつ薬(SSRIs・三環系抗うつ薬)→ 併用でセロトニン症候群のリスク
- 経口避妊薬 → 避妊効果の低下
- 抗凝固薬(ワルファリン)→ 効果の低下
- 免疫抑制剤(シクロスポリン)→ 移植拒絶のリスク
- HIV治療薬・抗てんかん薬・一部の抗がん剤
その他、バレリアンは鎮静剤・睡眠薬との相互作用、チェストツリーはドーパミン関連薬との相互作用が指摘されています。
何らかの薬を服用中の方は、ハーブティーを始める前に必ず主治医または薬剤師に相談してください。
妊娠中・授乳中の方が避けるべきハーブ
更年期前後の移行期には妊娠の可能性も残るため、以下のハーブは妊娠中・授乳中の使用を避けてください。
- セージ:子宮収縮作用・母乳分泌抑制作用あり
- チェストツリー:ホルモン調整作用により胎児への影響が不明
- セントジョーンズワート:母乳への移行・乳児への影響が懸念される
- バレリアン:胎児への安全性が確立されていない
妊娠の可能性がある方は、比較的安全性が高いとされるカモミールやルイボスを少量にとどめ、必ず医師に相談することを強くお勧めします。
アレルギー・持病がある方への注意喚起
キク科アレルギー(ブタクサ・ヨモギ花粉症など)がある方は、カモミール・エキナセア・カレンデュラなどキク科ハーブでアレルギー反応が起きる可能性があります。
ホルモン感受性疾患(乳がん・子宮内膜がん・子宮内膜症・子宮筋腫)の既往がある方は、植物性エストロゲンを含むレッドクローバー・チェストツリー・セージの使用前に必ず婦人科医に相談してください。
肝機能障害がある方はセントジョーンズワートを避け、腎臓疾患がある方はカリウムを多く含むハーブを過剰摂取しないよう注意しましょう。
初めてのハーブは少量(通常の半量)から始め、体の反応を1〜2週間観察してから量を増やすことをお勧めします。
更年期向けハーブティーの選び方|失敗しない3つのポイント

市販のハーブティーは種類が豊富で、どれを選べばいいか迷いますよね。
品質の高いハーブを選ぶための3つのポイントを解説します。
単体ハーブかブレンドか|目的別の選び方
特定の症状(例:ホットフラッシュのみ)にピンポイントで対処したい場合は、単体ハーブ(シングルハーブ)が効果を確認しやすいのでおすすめです。
複数の症状(ホットフラッシュ+不眠+イライラなど)をまとめてケアしたい場合は、更年期向けにブレンドされた製品が便利です。
ブレンドを選ぶ際は、使用ハーブの種類と量が明記されている製品を選び、含有量不明の「独自ブレンド」は避けましょう。
初心者は飲みやすいカモミール単体から始め、慣れてきたら目的のハーブを追加していく方法が失敗しにくいです。
オーガニック認証・産地で品質を見極める
ハーブの品質は有効成分の含有量に直結するため、品質基準を確認することが重要です。
確認すべき品質基準:EU有機農業規則(EU No.2018/848)認証・USDAオーガニック認証・JAS有機認証などの第三者機関による認証マークを確認しましょう。
産地については、セージはダルマチア(クロアチア)産・カモミールはドイツ・ハンガリー産・バレリアンはヨーロッパ産のものが品質が安定しているとされています。
収穫年・有効期限が記載されている製品を選び、購入後は直射日光・高温多湿を避け、密封容器で保存することで有効成分の劣化を防げます。
ティーバッグかリーフか|生活スタイルで決める
ティーバッグは手軽さと衛生面が優れており、職場や外出先でも気軽に飲めます。品質の高いブランドを選べば有効成分も十分に抽出できます。
リーフ(茶葉・ドライハーブ)はハーブの状態を直接確認でき、ブレンドの自由度が高く、コストパフォーマンスも優れています。
一般的にリーフタイプの方が有効成分が豊富とされますが、品質の低いリーフよりも高品質なティーバッグの方が優れている場合もあります。
まずはティーバッグで試してみて、気に入ったハーブはリーフで購入するという使い分けがおすすめです。
更年期×ハーブティーのよくある質問

Q. どのくらいで効果を感じられますか?
A: ハーブの種類と症状によって異なります。カモミールやバレリアンのようにリラックス・睡眠に働くハーブは比較的早く(1〜2週間で)効果を感じる方が多いです。一方、チェストツリーのようにホルモンバランスに働くハーブは3〜6カ月の継続が必要な場合があります。効果を感じやすくするためには、毎日規則正しく飲み続けることが最も重要です。
Q. 複数のハーブを組み合わせても大丈夫?
A: 基本的にはブレンドしても問題ありません。ただし、セントジョーンズワートと他の鎮静系ハーブ(バレリアン・カモミール)の組み合わせは中枢神経抑制作用が過度に強まる可能性があります。最初は1〜2種類のハーブから始め、体の反応を確認しながら徐々に組み合わせを試すことをお勧めします。薬を服用中の方は必ず医師に相談してください。
Q. 男性の更年期にも効果はありますか?
A: 男性更年期(LOH症候群)にも一定の効果が期待できます。男性更年期は40〜60代にテストステロンが緩やかに低下することで、疲労感・気力低下・不眠・うつ症状などが現れます。カモミール(不安・イライラ)・バレリアン(不眠)・セントジョーンズワート(気分の落ち込み)は男女問わず自律神経に働きかけるため有効です。植物性エストロゲンを含むレッドクローバーは女性向けのため、男性への使用は少量にとどめましょう。
Q. ハーブティーだけで更年期は乗り越えられる?
A: 症状が軽〜中程度であれば、ハーブティーを中心としたセルフケアで十分に対処できる場合もあります。ただし、日常生活に支障をきたす重度の症状(重篤なうつ・強い動悸・骨粗しょう症など)があれば、ハーブティーだけでは不十分です。ハーブティーはあくまで補完療法として位置づけ、婦人科での適切な診断・治療と組み合わせることが、更年期を健やかに乗り越える最善の方法です。
まとめ|今日から始める更年期セルフケア習慣

この記事では、更年期にハーブティーが効果的な理由と、症状別おすすめ7種・正しい飲み方を詳しく解説しました。
- ホットフラッシュ・発汗にはセージ(発汗抑制作用、1〜2杯/日)
- イライラ・不安感にはカモミール(鎮静作用、夕方〜就寝前)
- 不眠・寝つきの悪さにはバレリアン(睡眠の質向上、就寝30〜60分前)
- 気分の落ち込みにはセントジョーンズワート(朝食後・昼食後に規則正しく)
- ホルモンバランス全般にはチェストツリー(朝食前に長期継続)
- 毎日のケアにはルイボス(カフェインゼロ、1日3〜5杯)
- 総合的なケアにはレッドクローバー(フィトエストロゲン豊富、1〜2杯/日)
大切なのは、自分の症状に合ったハーブを選び、適量を継続することです。
今日からハーブティーを1杯習慣に加えるだけで、更年期のつらい症状に少しずつ変化が現れてくるでしょう。
ただし、症状が重い場合や薬を服用中の場合は、必ず医師・薬剤師に相談してから始めてください。
ハーブティーという心地よいセルフケア習慣とともに、更年期という人生の新しいフェーズを穏やかに乗り越えていきましょう。


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